
ジュエリーの仕事をしているとよく聞かれるのは“ジュエリーの価格ってお店によってまちまちなのでどれを買ったら良いのかわからなくなるんです”というものです。
ネットで検索すると、貴金属や天然石を使っていながら手頃な価格のジュエリーが多くヒットしますし、ジュエリーショップに並んでいるジュエリーの価格もお店によって様々です。
例えば“ゴールド ルビー リング”で検索して上位に出てきたジュエリーを見比べてみて下さい。実に幅の広い価格のリングがあります。
これだけ幅があるとジュエリーの仕事に携わる人でなければ、なぜその価格差が生まれるのかわかりにくく冒頭の疑問がでてきてしまうのだと思います。ジュエリーは長く付き合うものなので、満足出来る良い買い物をしたいですよね。
ジュエリーの価格の差
では、ジュエリーの価格を左右する要素を見てみましょう。今回は、初めてジュエリーを買う人を想定して基本的な事も丁寧に書いてみます。
1、素材の違い
ジュエリーに使われる素材は価格を左右する主な要素の一つです。素材は大きく“貴金属”と“宝石”に分けられます。
貴金属
ジュエリーの値段を大きく左右する要素のひとつが使う素材の違いです。
3つの貴金属、プラチナ、金(ゴールド)、シルバーでは価格が違います。それも日々変動していて、その日の取引価格はネットで調べる事が出来ます。田中貴金属の相場のページにはその日の相場が出ているので貴金属の値段がわからない方はぜひ見て下さい。
金の年次別価格推移を見ると1000円を切っていた時代もあって今の価格に慣れている私たちにとってはびっくりしますね。
どの貴金属も、ジュエリーになる時に純度を調整して使われます。日本ではプラチナなら900(1000が純プラチナ)ゴールド(金)では18金(24金が純金)シルバーなら925(1000が純銀)が最も多い純度です。けれども、最近はこれ以外の純度の貴金属を使ったジュエリーも多く販売されています。価格を抑えて買いやすい値段設定にするのがその主な理由で、特にゴールドでは14金、10金なども多いです。価格は純度が高い方が高く低い方が安価になります。貴金属としての安定性は純度が高い方が良いです。これは、貴金属の純度を調整するために混ぜられる金以外の金属(割り金/わりがねと言います)の割合が多いほど変色しやすくなるからです。
まとめると、貴金属の価格はその日の相場と純度で決まります。(厳密には合金を作る人件費などがかかるのですが、あくまでも初心者の方にわかりやすく書いていますので細かい所は含んでいません)純度は高いと安定性が高く変色などしにくいですし、万が一、売る時にも高く買い取ってもらえます。
ジュエリー選びの幅が増えた
先ほど、金の価格の高騰のため18金以外にも14金、10金などの金合金を使ったジュエリーが増えてきたと書きましたが、合金のバリエーションが増えるメリットは価格だけではありません。
一口に金と言っても色のバリエーションが豊富になったので、ジュエリーを選ぶ楽しみが増えました。

イエローゴールドの他に、ホワイトゴールド、ピンクゴールドはすでに定番になってきていますが、
- ブラックゴールド
- ブラウンゴールド
- シャンパンゴールド
- グリーンゴールド
なんて色もあります。
これらは、混ぜる割り金の素材で色が変わってきます。10金ですと金は42%。残りの58%は銀や胴などの金属と、金以外の金属の方が多く含まれているのです。そのため、割り金に使う金属のバリエーションが増え、様々な色のジュエリーを作る事が可能になってきました。
とはいえ上記の色の中には、一般的なジュエリーショップでは目にする事が少ないレアな色もあって、まだ馴染みが少ないです。けれども今後はジュエリーに使われる貴金属はさらに多様化していくと思いますので、カラフルなゴールドジュエリーが当たり前になる日も遠くないと思います。
ここまで金を例に書きましたが、シルバーもプラチナも同様にレアな色が登場してきています。
KELENでは、お客様の多様なご希望に添えるように、ニーズにあった貴金属をセレクトしてご提案しています。ひとつひとつ貴金属の色や純度にこだわれるのもオーダーメイドジュエリーならではの楽しみです。シンプルなバンドリングをピンクゴールドやホワイトゴールドで作ると重ねづけのアクセントになりますね。こんなの欲しい!にお応えします。ご相談お待ちしています。