大型新人アイドルみたい?ティファニーが名付け親の宝石タンザナイト

タンザナイト(ブルーゾイサイト)

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今日ご紹介する宝石は青紫色が美しいタンザナイトという石です。

タンザナイトの歴史

サファイアのブルーよりは紫に近く、アメシストの紫よりはブルーに近い、青みがかった紫色をしています。
今では12月の誕生石になっていてすっかりメジャーなタンザナイトですが、初めて発見されたのは1967年の事で、歴史の浅い宝石なのです。

発見されたのはタンザニア北部のメレラニ地区で、マサイ族の人が風化した岩石のなかから発見し、それを鉱物採掘者のマニュエル・ド・トゥーザ(Manuel d’Souza)氏が鑑別に出すことで大きく知られる事につながりました。トゥーザ氏は当初、この鉱物をサファイアと思っていましたが、鑑別の結果ゾイサイトの変種とわかり、その結果、多くの企業がこの新しく発見された青紫色の宝石を巡って権利を主張する事になっていきます。

タンザナイト(ブルーゾイサイト)
タンザナイト(ブルーゾイサイト) 画像出展元:Wikipedia

その中から、ティファニー社がこの宝石の販売権を持ち、1968年に世界的に宣伝を打ち始めたところ、瞬く間に世界的な人気になります。

このタンザナイトの商業的な成功の要因は、人気を得るにふさわしい美しさにあると言って間違いありませんが、ティファニー社の巧みな宣伝戦略も無視できません。

ティファニー社はこの青紫の宝石”タンザナイト”の名付け親です。

鉱物には色+鉱物名を付けるルールがあるので、この宝石の学名は”ブルーゾイサイト”です。これに商業的な戦略で産出地の名をつけてタンザナイトと名付けたのがティファニー社なのです。
タンザナイトの英語名は”Tanzanite”です。たまに、タンザナイトの由来をタンザニアの夜空が青く美しい事からタンザニアの夜という名がつけられたと説明しているサイトがありますが、スペルが”Tanzanight”ではない事からもそれは間違いです。
このタンザナイトという名はグリーンベリルがエメラルドと呼ばれるのと同じように、宝石の正式名として認知されていて、認知されていないコマーシャルネームとは違います。

さて、発見当時サファイアと思われていたタンザナイトですが、サファイアにはない特徴がいくつかあるので、サファイアとの鑑別は容易です。では、タンザナイトの特徴をみていきましょう。

タンザナイトの特徴

タンザナイト4.14ct
タンザナイト4.14ct 筆者撮影。スマホ画像のため荒くてすみません。

このタンザナイト、学名はブルーゾイサイトと言ってゾイサイト(灰簾石/かいれんせき)のうちタンザニアで産出されるバナジウムを含むゾイサイトの事を言います。

タンザナイト基本データ

鉱物名 ゾイサイト

分類 珪酸塩鉱物

化学成分 Ca2Al3(SiO4)(Si2O7)O(OH)

主なる色 青色,紫色,青紫色

透明度 透明

光沢 ガラス光沢(玻璃光沢)

結晶系 斜方晶系

モース硬度 6~7

比重 3.10-3.38

屈折率 1.691~1.700

複屈折率 -0.006、-0.007

分散度 0.014

へき開 1方向に完全

多色性 多色性顕著

主産地 タンザニア

タンザナイトの取り扱い

タンザナイトとブルーサファイアは明確な特徴の違いがあると書きましたが、その特徴ならではの取り扱い上の注意点があります。それについてはタンザナイトを含む、ゾイサイトの記事で詳しく書きましたのでご覧いただいて、タンザナイトのジュエリー購入の際参考にして下さい。

参考文献及び参考サイト一覧(順不同)

宝石-その美と科学-/近山晶 著

Tanzanite History and Lore/GIA

 

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