宝石のカットはブリリアントカットだけじゃない。カットが美しい世界の宝石。


天然石の持って生まれた色をさらに美しく引き出すのに欠かせないものの一つは、宝石カッティング技術でしょう。

それぞれの宝石をもっとも美しく見せるために、カット技術は様々に研究されて今日に至っています。代表的な例がブリリアントカットで、ダイヤモンドのカットと言えば誰でも思い浮かべられるくらい有名だと思います。1919年にベルギーのマルセル・トルコフスキーが、ダイヤモンドが最も光り輝き、美しく見える角度を研究した末に行き着いたカットです。

ブリリアントカットはあまりに有名ですが、世界には様々な国で新しいカットを研究しているジェムカッターがたくさんいて、独創的なカットの宝石もたくさん生まれています。

このサイトでも度々ご紹介している甲州貴石切子もその一つです。その名の通り、山梨県甲府市で清水幸雄氏と深澤陽一氏の二人の手によって産み出された日本らしい気品のある素晴らしいカットです。

甲州貴石切子カット(Kohsyu-kiseki-kiriko-cut)

世界には、別の美しさを持つカットを作り出すカッターがいます。アンドリュー・グリージ氏もその一人です。今日はそのアンドリューの素晴らしい作品をご紹介します。

アンドリュー・グリージ氏の作品

ポーランドからアメリカ、サンディエゴに移住したアンドリュー・グリージ氏はオレックス社で宝石カットを始めます。それからジェムカット一筋に今日まで技術を磨いていて、宝石研磨のアワードでは数々の賞に輝いています。いくつか挙げますと、

2008年 Gemmys Awards 最優秀賞受賞作品“Kaleidoscope”

Photo by Andrew Gulij as cutter and Gemfix.com

なんの宝石を使っているのか書いてないのですが、トパーズの様な飴色の宝石の中にチラチラと見えるオレンジと緑色の内包物は何なのでしょう?じーーと見つめていたい表情の美しさは万華鏡の名前がぴったり来ます。

2008 Gemmys Awards 入選作品“New Heights”

Photo by Andrew Gulij as cutter and Gemfix.com

これはアメトリンでしょうか。新たなカットに挑戦するアンドリューの精神がタイトルのNew Heightsに込められているのかもしれません。力強さと共に、ユーモアを感じられ、楽しんでカットしているのだろうと想像出来ます。

2010年 Gemmys Awards 最優秀賞受賞作品 “Strawberry Fields Forever”

Photo by Andrew Gulij as cutter and Gemfix.com

このカットには感動しました。ダリアの花の様に見えるカットは大胆で温かい印象です。これをリングに仕立てたい。シンプルにまとめて宝石のカットの美しさだけを贅沢に味わう指輪にしたいな!と思いました。

ジュエリーの面白さは宝石から

ジュエリーの価値を測るにはいろいろな物差しがありますが、宝石のカットがその大きな一つであることは間違いありません。この様に独創的で美しい宝石を作り出すアンドリュー・グルージ氏の創り出す宝石は価値あるジュエリーの主役に違いなく、これから創り出す作品にも目が離せません。

この記事で使用しているアンドリューの作品画像は全てご本人の承諾を得て掲載しています。
他のアンドリュー・グルージ氏のカットは下記ウェブサイトでぜひご覧くださいね。

GEMFIX https://gemfix.com/

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