知らない人が多いダイヤモンドとジルコンとジルコニアとキュービックジルコニアとCZの違いの話


あなたの周りにもいませんか?本当はとても良い人なのに、なぜか誤解されやすく正しく評価されない人が。知らない人には「どうしてあの人は・・・」わかっている人は「なぜ、こんなに誤解されるのかな」と評価がまったく違う人。それの宝石バージョンがあります。誤解されている宝石、それはジルコンです。

ジルコンほど多くの誤解を抱えた宝石はありません。

本当は、れっきとした天然石なのに合成石と思っている人が少なくありません。これはどうしてなのでしょう?

ジルコンを合成石だと思っていた何人かの人に聞くと、その原因は二つあるようでした。

一つは、ジルコンがダイヤモンドの代用品として使われる事からと、もう一つの理由は、人造石のキュービックジルコニアと同じだと思われているからです。

これを読んで、えっ!キュービックジルコニアとジルコンって違うの!?と思う人もいるのではないでしょうか?それくらい誤解されている宝石なのです。

さらに、もう一つの誤解は、ジルコンの持つ特徴にあります。持っていると健康に悪いのではないか?と思われているようです。それはどうしてなのでしょう?

ジルコニアの3つの誤解

画像出典:Wikipedia

ジルコンはダイヤモンドと同じく地球が作り出した天然の宝物。それなのに”なんちゃってダイヤモンド”の様な扱いはとてもかわいそうです。

そこで今日はジルコンの名誉回復のため、3つの誤解を解いてジルコンがもっと見直されるべき理由をご紹介します。

一つ目の誤解:ダイヤモンドの代用品=安物

ジルコンには無色、青、褐色、黄色、緑など沢山の色がありますが、中でも無色透明なジルコンはダイヤモンドの代用品として使われ、安価な婚約指輪として売られています。そのため、ジルコン=安物のイメージがついてしまっていますが、実際は古代ギリシャ時代から装身具に使われていた宝石で、その時代のダイヤモンドの評価は逆に低かった事を考えると、ある意味ダイヤモンドより貴重な宝石とも言えるのです。

そもそも、ジルコンがダイヤモンドの代用品にされる様になったのは、ダイヤに負けず劣らずキラキラと輝くからで、それこそがジルコンの魅力なのです。なぜジルコンがキラキラ輝くのか、その理由については別記事で書きます。

二つ目の誤解:キュービックジルコニア=ジルコン

合成石の一つにキュービックジルコニアがあります。これとジルコンが同じものだと思っている人が少なくないのです。この理由も二つあって、一つはキュービックジルコニアの名前が長いので短く略してジルコンだと思われている様です。そしてもう一つの理由は、キュービックジルコニアを作るのに使われる主原料がジルコニアという物質で、ジルコンと名前が極似しているため混同されている様です。

キュービックジルコニアの正しい略式名はCubic Zirconiaの頭文字をとってCZです。一時期ジュエリーのネット販売で多く見かけたCZダイヤモンドと言うのは、このキュービックジルコニアの事です。ちなみにこのCZダイヤモンドという名前は本物のダイヤモンドと誤解を招く可能性があるという事で楽天市場が2013年にガイドラインを儲けて、誤解を招く記載を禁止しています。

キュービックジルコニアの作り方は、Wikiに詳しいので引用しますと、

ジルコニアにイットリウム、カルシウム、マグネシウム、ハフニウムなどを4 – 15%程度添加した安定化ジルコニアは、立方晶安定化ジルコニア、あるいは単に立方晶ジルコニア (cubic zirconia, CZ) と呼ばれる。

立方晶ジルコニアは、モース硬度が8から8.5とコランダム(サファイヤ、ルビー)に次いで硬く、また、ダイヤモンドと同程度の高い屈折率を持つため、宝飾品に用いる。

当初は、「模造ダイヤモンド」と呼ばれていた。1カラットあたり1ドル以下と安価で、比較的大型の結晶も得られ、金属元素の添加で赤、橙、青、緑、ピンク、琥珀色など様々な色のCZが得られる。(Wikipediaより)

とあって、ジルコニアに他の物質を添加して人工的に結晶化させたものが立方晶ジルコニア。英語表記でCubic Zirconia、略してCZなのです。

一方、天然ジルコンはZircon。名前が似ているので誤解されやすいのです。

3つ目の誤解:放射性物質を含むから健康に悪い

ジルコンは放射性物質のウランとトリウムを含有するので、身につけると健康に悪いのではないかと心配する声も聞こえます。

ジルコンの放射性物質は人体の健康に影響が出るレベルではないので心配いりません。具体的にどのくらいのレベルなのか、確かな数値をみればさらに安心できるのではないでしょうか?

ジルコンの放射性物質について具体的に測定したデータがありましたのでご紹介します。

http://webmineral.com/data/Zircon.shtml#.Wd5GRhO0PeS

出典:webmineral.com

この図の下から3行目、0.1グラムの所を見てください。1カラットは0.2グラムなので、0.1グラムの数値は0,5カラットのジルコンに相当していると考えられますが、手に1時間持っていた場合の推定被曝量が0.00です。ほとんど影響はないという事です。

また、同じ心配を持っている人の質問がYahoo!知恵袋にありました。この答えが的確なので引用させて頂きます。

ウランにもいろいろ種類がありますが天然ウランの99%はウラン238というモノで出来ています。確かにこれは放射能を持ちますがこの物質から放出される放射線(α線)は非常に弱いもので紙一枚で遮ることが可能です。放射性物質一グラムあたりの放射能を「比放射能」といいますがウラン238の場合約12.4kBq(一秒間に12400個の放射線が出る)、体内被爆(人が最初から持っている放射能)では7kBq程度ですからほとんど問題ないと思います。宝石に含まれているウランは微量なのでこれよりももっと低い値になると考えてもらっても差し支えないです。また人間は自然界からも放射線を年間で2ミリシーベルト、先ほどの体内被曝が年間約0.81ミリシーベルト、計3ミリシーベルト受けておりましてこれに先ほどの宝石を肌身離さず一年間持っていたとして約1.4ミリシーベルトがプラスされて合計約4.4ミリシーベルトになりますが一般人の許容範囲が年間50ミリシーベルトと定められていますのですのでやはり問題はないんですね。ちなみに急性(非常に短期間)の全身被ばくでも200ミリシーベルトを超えないと臨床症状は出ません。人体もある程度放射能に対する耐性を持っていますので極端に恐れなくても大丈夫です。とはいえ、いくら「大丈夫です」とはいってもそれから先は放射能に対する個人の価値観があるでしょうからあとはご自分で判断してください。https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1110291786

この様に、宝石に含まれる放射線物質は健康を害するほどのレベルではありませんので、どうぞ安心して下さい。

以上、ジルコンの名誉挽回のために様々な誤解を解いてみました。そもそも、ジルコンがダイヤモンドの代替え品として使われるようになったのは、キラキラと輝く特徴がダイヤモンドに負けていないからでした。キラキラ輝く特徴はジルコンの魅力の一つなのです。さて、誤解が溶けた所で、次回はジルコンの魅力をご紹介します!

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