これは詐欺?勘違いしている人が未だに多いので注意 通信販売クーリングオフの落とし穴


先日友人から、ネット通販で詐欺にあったかもしれない。どうしたら良い?と相談受けました。

友人からの説明を簡単に書きますと、

ネットでとある商品の広告を見て、興味があったので商品のサイトを見に行った。これは良いなと思ったので購入ボタンを押してしまった。翌日考えたら商品がどうも信頼出来なそうだったのでキャンセルの連絡をメールで行った。その日のうちに会社から、申し込み後の自己都合でのキャンセルは出来ない。キャンセル、返品ポリシーを確認して下さいと返信が来る。確かにサイトにはキャンセル・返品ポリシーがあった。でも、発送前にキャンセル申し出たのに応じてくれないのはクーリングオフ違反ではないの?との事でした。

友人は通信販売でもクーリングオフが適用されると思っていて、キャンセルに応じないと返信があった時点でこれは詐欺だとあわてたようです。

けれど友人は一つ勘違いをしています。

通信販売には基本的にクーリングオフが適用されないんです。

基本的にと書いたのは、クーリングオフが適用されるケースもあるからなのですが、私の友人の例の場合、上記の説明を聞いただけで詐欺と決めつける事は出来なかったので、友人の利用したサイトのURLを教えてもらい、実際に見てみました。ひょっとしたら販売会社はきちんとルールを守って販売していて、友人が勘違いしているだけの可能性もあるので調べる必要があったのです。

そして結論を先に書くと、無事キャンセル出来たのですが、今回の事で友人も私も色々と勉強になりましたので、シェアしたいと思います。

通信販売のキャンセル・返品の基本

なぜ通信販売にはクーリングオフが適用されないのか?

通信販売はクーリングオフが適用されません。それはなぜでしょうか?

そもそもクーリングオフは

 商品を購入する方法は「店舗での買い物」のような「自分から買うものを決め、購入しに行く」というものばかりではありません。例えば、「家に業者が訪ねてきて勧誘される」「電話がかかってきて勧誘される」「道を歩いていて呼び止められ、勧誘される」など、特に商品の購入を考えていないときに突然業者側から勧誘されて契約するといった購入の形態もあります。こういった不意打ち的な勧誘で、冷静に判断できないまま契約をしてしまいがちな販売方法に対して、クーリング・オフ制度が設けられました。独立行政法人国民生活センターより

とあって、不意打ち的な勧誘で販売した場合に適用されるものなのです。通信販売の場合は、自らサイトを見に行って注文しているので、不意打ちではないため適用されないのです。ちなみにクーリングオフが適用される販売方法は、

  • 訪問販売
  • 電話勧誘販売
  • 連鎖販売取引
  • 特定継続的役務提供
  • 業務提供誘引販売取引
  • 訪問購入同上より引用

です。通信販売は入っていませんね。

では、通信販売は一度注文してしまったら絶対にキャンセル・返品出来ないのでしょうか?あなたが自分の意思で買ったのだから返品は出来ません。と言われると、ネットショッピングなどの通信販売はリスクが高くて信頼できるサイトでないと利用したくないと思って当然です。

通信販売でもキャンセル・返品できるケースがある

通信販売は自分の意思で買ったのだから、返品出来ません。ですが買った人が不利益を被らない様に守る制度もきちんとあります。以下の様な場合はなんの問題もなくキャンセル・返品出来るのです。

1,商品に瑕疵があった場合

通信販売は商品が手元に届くまで瑕疵がないかどうかわかりません。不良品だったり、販売サイトの画像と明らかに違うものが届いたり、1つだけ注文したのに複数届いたりと商品に問題があるケースは返品出来ます。返品送料や代金の返金は特定商取引法に関する表記のページに記載されているはずですが、返品のやりとりの中で確認して下さい。

2,キャンセル・返品ポリシーの記載に不備があった場合

ネット通販の場合、商品購入のキャンセル・返品に関するポリシーを買う人にわかりやすく表示しなければなりません。そのため、表記そのものがなかったり、あってもわかりにくい所に記載しているなどの不備があった場合はキャンセル・返品出来ます。消費者庁のガイドラインによると

・ 広告中の各商品の説明箇所において、返品特約について何らの表示も行わ ない方法。

・ 広告中の各商品の説明箇所において、「返品不可」、「到着後○日以内に限り 返品可」等の表示を行っているものの、膨大な画面をスクロールしなければ 当該表示にたどり着けないような箇所において表示する方法。

・ 「返品について」等の標題を設けない等により、返品特約についての説明 が埋没している方法。

・ 目につきにくいページの隅のような箇所に表示する方法。

・ 極めて小さな文字で表示する方法。

・ 「返品についての詳細はこちら。」等、返品特約の詳細については共通表示 部分で表示していることについての消費者への案内を、極めて小さな文字で 表示しているものや、何度もページを移動しなければ共通表示部分に至らな い方法。

http://www.caa.go.jp/trade/pdf/130220legal_6.pdf

 

などがわかりにくいケースと定義されていて、これらに該当する場合はキャンセル・返品を申し出られます。

友人の利用したサイトは、キャンセル・返品ポリシーページが確かにあるのですが、購入段階ではページをスクロールした一番下に小さくキャンセル・返品ポリシーページへのリンクがあるだけだったので、よほど念入りに見る人でない限り気がつかない表示になっていました。
そのため2,キャンセル・返品ポリシーの記載に不備があった場合に該当していたため、サイト運営者にキャンセルを申し出ました。商品は到着する前で支払いは代引きにしていたためメールでやりとりするだけで他の手配はなく簡単に終わりました。

上記の2つのケースに該当する場合、ほとんどの通信販売事業者は申し出ればスムーズに対応してもらえますが、中には悪質な詐欺サイトもあり、キャンセル・返品がらみのトラブルになる場合もあります。それを避けるために一番なのは、そのようなサイトで注文しない事です。見分けるために気をつける点をあげておきます。

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ネットショッピングなど通信販売を上手に利用するコツ

一番のコツは、注文する前に特定商取引法に関する表記、キャンセル・返品ポリシーを必ず見ることです。

面倒くさがらず、キャンセル・返品ポリシーを確認しましょう。ネット通販では特定商取引法に関する表記ページが必ずあります。そのページの内容を確認しましょう。

特商法で表記する項目は

  1. 販売価格(役務の対価)(送料についても表示が必要)
  2. 代金(対価)の支払い時期、方法
  3. 商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
  4. 商品(指定権利)の売買契約の申込みの撤回又は解除に関する事項(返品の特約がある場合はその旨含む。)
  5. 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
  6. 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該販売業者等代表者または通信販売に関する業務の責任者の氏名
  7. 申込みの有効期限があるときには、その期限
  8. 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容およびその額
  9. 商品に隠れた瑕疵がある場合に、販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
  10. いわゆるソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
  11. 商品の販売数量の制限等、特別な販売条件(役務提供条件)があるときには、その内容
  12. 請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
  13. 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス特定商取引法ガイドより

の13項目で、省略できる項目と出来ない項目がありますが、4の商品(指定権利)の売買契約の申込みの撤回又は解除に関する事項(返品の特約がある場合はその旨含む。)は省略出来ない項目なので、どのサイトでも明記されています。

また、5の事業者情報や6の責任者氏名は省略できることになっていますので、表示がなくても違反ではありません。ですから、表示を省略しているサイトもあり、省略している=詐欺とは言えませんが、買う人の立場で考えると住所や氏名は記載しているサイトの方が親切ですし、信頼できると思います。省略が多い場合は、その事業者名、商品名をGoogleで検索してみましょう。被害の多い詐欺サイトの場合、被害者の書き込みが沢山検索結果に出てきます。

初めてのサイトでネットショッピングをする場合、面倒くさがらずに特定商取引法に関する表記のキャンセル・返品ポリシーを必ず一読しましょう。そして、怪しいなと思ったら事業者名を検索してみて、評判を見てみる。それが、無用なトラブルを避ける一番のコツです。

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