2018年美大受験生に贈る合格のためにあんまり役に立たない実技試験合格のコツ


しばらく書いていなかったブログ。新年は心新たにまめに更新しようと思っていますが、いちど書くのをやめてしまうとなかなかエンジンがかからなくて困ってしまいます。

そんなわけで、文章作成エンジンを温める意味で、資料を読み込む必要もなく、画像をたくさん撮る必要もなく、気負わず書ける話題はなんだろうと考えました。お正月のこの時期は受験生にとっては追い込みの季節。そうだ、美大受験の事でも書こうかなと思いつきました。

とはいえ私が美大受験したのは30年ほど昔の話。母校東京芸術大学にも新しい校舎や学部が出来てずいぶん様変わりしているし、そんな昔の受験生の話が役に立つかどうか。無責任な事も書けないので、普遍的部分について書こうと思います。

美大合格のための4か条。受験生のみなさん、休憩の時の息抜きにでも読んで下さいね。

母校東京藝術大学
母校東京藝術大学

 

1、美大合格に才能はいらない

まず、美大を目指して受験対策をはじめると必ず耳にするセリフがあります。

それは

才能がある

です。

用法は

「うちの子には才能がある」

「あなたには才能がない」

など肯定文と否定文がありますが、いずれも受験生の親族が言う事が特徴です。

もし受験生のあなたがこのセリフを聞いても一喜一憂しちゃいけません。なぜならこれほどいい加減で当てにならないセリフはないからです。

うちの子は才能があると言う親御さんにその根拠を聞くと、小学校のころから美術の成績がずっと5だったとか、子供の頃から絵が上手でよく表彰されていたからとか答えます。だからうちの子は才能があるんですと親御さんはいうのですが選ぶ言葉が間違っています。正しくは、才能があるのではなくて、好きなんです。

だいたい才能があるかないかなんて、ほとんどの親御さんにわかるわけないです。

好きこそものの上手なれとはよく言ったもので、好きだからこそ努力出来るんです。

好きだからどうしても入りたい。だから高倍率で狭き門でも絶対入ると強い意思をもって受験に集中出来るんです。

うちの子は才能がある。もしくは才能がない。と言われるといらぬプレッシャーを受験生に与えます。そう言われた受験生で、合格出来ずにフェードアウトしていった人を何人も見てきました。

才能があるとかないとか。そのセリフは受験生をつぶします。親御さんは絶対に言わないで下さい。言われちゃった受験生は氣にする必要なんて100%ありませんよ。

美大受験で必要なのは才能ではなくて好き!って氣持ちです。

2、美大受験に必要なのは知恵

美大は絵を描くのが上手けりゃ受かる。そう思われがちですが、それは違います。もちろん上手いに越した事ありませんが、それだけで受かるわけではありません。

今の受験科目がどうなっているのか、母校の募集要項を見てみましたが、学科はセンター試験の成績、実技は1次デッサンと2次は平面構成と立体構成と30年前とあまり変わっていない様子。

学科と実技それぞれの対策についてコツがあります

学科

芸大受験に学科の勉強はいらない。と言う人もいますが、そんな事はありません。学科が不得意な人は必要科目の勉強を怠らないで下さい。今の合格基準がどのくらいか知りませんが、調べて最低ラインをクリアするくらいの学力はつけておいて下さいね。実技試験の成績はトップクラスだったにもかかわらず、学科の成績があまりに悪く不合格になった友人がいます。学科はいらないと真に受けずに最低限の勉強はして下さい。
一方、学科が得意な受験生は実技が多少不安でも学科の得点が心強い武器になるのでそのまま実力を維持しておいて下さい。

実技

実技の成績がなかなか上がらず悩んでいる人は、そもそも描写力が足りないか、自分らしいスタイルが確立出来ていないかのどちらか、もしくは両方ではないかと思います。であれば、まず描写力を底上げしましょう。誰でもやればほぼ必ず効果がある描写力をあげる方法は模倣です。

何を模倣するかですが、美大受験予備校にある参考作品を模倣しましょう。

自分が好きな参作を選んで、コピーを取り、それを見ながら名画の贋作画家にでもなったつもりで、参作ソックリに描きます。

模倣すると確実に描写力が上がります。

デッサンでも、平面構成でも効果があります。

立体構成の場合も参作を見ながら同じものを作ってみます。

実技の上達をグラフで表すと下の様になります。

実技はある日突然上手くなる

私自身や、周りの同窓生の体験からわかっているのは、実技はコツコツ頑張って徐々にじわじわと上手くなるのではなくて、ある瞬間に爆発する様に上達します。参作の模倣をやった途端に実技がぐんと上手くなった受験生が少なくありません。その爆発のきっかけになるのが模倣です。だまされたと思ってやってみて下さい。

3,受験当日は度胸が大切

美大は他の学部と比べて数が少なく、倍率が上がりがちです。

私の母校では30、40倍は当たり前でした。

この倍率を聞いて尻込みしてしまう人もいるかもしれませんが、実際の倍率はそんなに高くありません。表向きの数字に惑わされず自信を持ちましょう。

当日は、試験の最中でも周りの受験生の作品を眺める余裕を持って挑んで下さい。途中、トイレに行きつつ周りの作品を見てまわりましょう。自分より上手い人はどのくらいいるか?ざっと見渡して教室の全受験生のうち自分が上位5人に入っていると感じられれば良いです。緊張のピークですから全員が自分より上手く感じられるかもしれません。そうならない様に氣もちを強く保って下さい。受験当日必要なのは度胸です。自分は絶対受かる!そう信じましょう。

4,合格の先にあるもの

私は美大に合格した後、心にぽっかり穴が空いた様にやる気がなくなってしまいました。芸大合格にゴール設定していたからです。目標を達成してしまい、目指す物がなくなってしまってからです。せっかく入った大学で勉強に身が入っていませんでした。今思えばとてももったいない事です。皆さんはそうならないで下さいね。美大合格はあくまで通り道。その先に続いているものを見失わず有意義に過ごして欲しいと思います。自分は何を表現する人なのか?その問いの答えを探す時間。それが合格の先にあって、一番得難い大切なものだと思っています。受験生の皆さん、頑張ってください!良い結果が出る事を祈っています。

 

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