ルース(裸石)の個性を生かすデザインでオーダーメイドジュエリーを
お友達からプレゼントされたオパールのルース(裸石)をリングに仕立てたいとご相談頂きました。
「もらったものの、このままでは身に付ける事も出来ないからジュエリーにしたいと思っていました」
ジュエリーにしたいとは思いつつ、オーダーメイドジュエリーは敷居が高くてなかなか相談出来ないでいたそうです。
「この石でもジュエリーに出来ますか?」
‘限られた人がとてもとても高価な宝石でするもの’というイメージをオーダーメイドジュエリーに感じていたそうです。
ご安心下さい。どんな宝石でも出来ます。
海外旅行のお土産などで宝石のルースをお持ちの方は多いです。
ジュエリーに仕立てて身につけるのも楽しみ方の一つですね。
お客さまのオパールは鮮やかなオレンジ色。この色を生かしたジュエリー作りを考えます。
ご依頼内容
ご友人からプレゼントされたオパールのルースをお持ちのお客様からのご依頼です。
デザインイメージはお任せで、ルースを活かしたリングを作りたいとのご依頼でした。
デザイナーの仕事
デザインイメージは特に指定されず、石を生かしたデザインに仕立てて欲しいとの事でした。
この様に、“デザインおまかせ”の時はお客様のお話しからイメージを膨らませます。
デザインのきっかけになるのはお客様の
- 印象
- 服の好み
- 職業
- 趣味や日常の特徴
などです。
これにオパールの個性をミックスしてお客様にお似合いのデザインを考えます。
今回お預かりしたオパールは全体的に深いオレンジ色。光の加減で浮かぶ緑やピンク、黄色の遊色が燃えるような太陽を思わせました。この情熱的な色を活かして魅力的なリングを仕立てたい!とイメージが湧いてきたので太陽をとりまく宇宙に思いを馳せながらデザインする事になったのです。
燃える太陽ー
寄り添う惑星ー
キラキラときらめいて散ってゆく星屑ー
身体ごと宇宙空間をさまよい、流れてゆく星屑に手を触れたとたん弾けてキラキラと輝いて消えてゆく。
漆黒の闇に散らばってゆく星屑はどこかで見た事があると気がつく。
それは見慣れたダイヤモンドの輝きにとても良く似ている。
なんとなく触れてはいけないものに触れてしまった様な感じがする。
やがて星屑たちは規則正しい起動を描いて集まってゆく。目に見えないレールが引かれているかの様にー
そんなイメージがふくらみこのリングを“COSMO”と名付けました。
制作
KELENのジュエリーはひとつひとつ、一番美しく仕上げる為に最適な技法を使って作ります。
今回のリングは腕(リングの輪の部分)のひねりが特徴の一つなので、腕の部分はワックスで原型を作りました。そして鋳造して研磨して最後に石留めです。
写真は荒取り直後のワックスです。
全体の形の流れを大切にザクザクっとワックスを削って形を出します。
腕のうねりが思い通りに出来たら、表面がなめらかになる様に細かいヤスリで丁寧に仕上げます。
オパールを止める真ん中のまるい石座の部分は別体で作って後でくっつけます。ですから上記の写真の時はまだ付いていません。
完成
このオパールの色を引き立てるには18金イエローゴールドがぴったりでした。
宝石の留め方は色々あります。留め方により可愛らしくなったり、クールになったりと印象もガラッと変わるのが面白いです。今回はできるだけフラットでシャープな面に仕上げたかったので、彫り留めしました。石座の金属を彫って石を留める技法です。それが一番お客様のイメージに似合うと思ったからです。
海外旅行のお土産などで頂いた宝石のルース(裸石の事)をジュエリーに仕立てるご依頼はよく頂きます。経験的に、宝石はルースのままよりもジュエリーに仕立てた方がより魅力的に見えます。完成したジュエリーを見ると、皆様笑顔になります。
今回のオーダーメイドジュエリーのテーマはCOSMO!
KELENの創るジュエリーにはお客様お一人お一人のストーリーがあります。
Jewelry is Entertainer! -ジュエリーはエンターテイナー!を信条とするストーリーテラーのKELEN。
ぴったりの1品をお作りします。
作品詳細
材質スペック:18K金イエローゴールド、Opalオパール(お客様お手持ちの品)、Diamondダイヤモンド
デザイン・制作:Tomoko MAEDA/前田朋子 KELEN
写真撮影:KELEN
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