宝石とは何なのか?宝石と鉱物、岩石、鉱石との違い

宝石を手にとって、どんなジュエリーに仕立てようかと考えていると、その宝石が私の手元に来てくれた縁を感じてしみじみとする事がしょっちゅうあります。

この石は何処で生まれたのだろう。誰の手に渡り、こうして私の所まで来てくれたのだろう。そんな事を考えながら小さな宝石を観察すると、この世でたったひとつしかないこの石が愛おしくてたまらなくなってきます。

みなさんは宝石と鉱物と岩石の違いは知っていますか?

私はこの仕事を始めたばかりのころは、恥ずかしながら知りませんでした。ジュエリーを作っていくうちに、興味が湧いてきて色々と調べて学んで今日に至ります。

宝石とは何か?鉱物や岩石、鉱石とはどう違うのか?

今日は宝石と鉱物と岩石と鉱石の違いについて書こうと思います。

宝石とは何かについては宝石の資産価値について書いた記事でも軽く触れました。

宝石の資産価値とは何か 買うべき資産価値のあるジュエリーとは

https://web.archive.org/web/20190914004017if_/https://kelen.co.jp/blog/2093/embed/#?secret=tVDfOQoVBr

宝石とはなんなのか、宝石と呼ばれるための要件はなんなのか?という事についてですが、宝石の要件は3つあります。

1、美しい事

色が美しい事、透明度がある事など

2、耐久性を持つ事

硬度がある事、衝撃に強い事、耐火性、耐薬品性など

3、希少性がある事

産出量が少なく、入手が困難である事

けれど、この3つの案件の前に、そもそも鉱物である事が条件となります。鉱物のなかで上の3つの定義を満たすものが宝石と呼ばれます。

では、鉱物とはなんでしょうか?岩石や鉱石とはどう違うのでしょうか。

鉱物と岩石、鉱石の違い

地球の地殻は岩石で構成されていて、岩石は鉱物の集合体です。そして、さまざまな鉱物や岩石が混在している状態のものを鉱石と呼び、資源として有用な鉱物が含まれる場合、金鉱石や銀鉱石といった様に鉱物名を冠する名前で呼ばれ、鉱石が集中している場所を鉱脈と言います。

岩石とは

岩石には生成の過程の違いで大きく3つに分けられ、火成岩、変成岩、堆積岩とそれぞれ呼びます。地球の地殻内のマグマが冷えて出来るのが火成岩、地表に現れた岩石が侵食や風化によって砕かれ粒子となったものが海底などに蓄積されて出来た岩石を堆積岩、熱や圧力を受け変性した岩石を変成岩と言い、変成岩のもともとの岩石は火成岩、堆積岩だけでなく、変成岩がさらに変性する場合もあります。

火成岩に分類される岩石の中でよく知られているのは花崗岩です。

花崗岩(分類:火成岩)
花崗岩(分類:火成岩)画像出典元:地質標本鑑賞会

上の写真の花崗岩には黒、灰色、ベージュの部分がみられます。これはそれぞれ、黒雲母、石英、正長石という鉱物です。この様に鉱物の集合体が岩石です。

鉱物とは

鉱物とは無機元素、またはその化合物の事を言います。地殻中で高い熱と圧力で循環している鉱脈中に含まれる元素が冷えて結晶化したものです。化学組成の違いで約11種に分類されます。

宝石とは

鉱物のうち、冒頭の3案件を満たすものを宝石と呼びます。

宝石も鉱物も岩石も鉱石も全て密接に関係があるもの

駆け足で宝石、鉱物、岩石、鉱石の説明をしてきましたが、一からわかりやすく説明する事を大切にして言葉を選んだので、説明として曖昧になってしまっている所がある事は否めません。これより詳しい話は次回以降に書くつもりです。宝石の種類、どこから生まれたのか?価値の判断基準など書いていきますのでどうぞお楽しみに。

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あえて知らない場所へ行き、まだ見たことのないその地から受ける刺激は新たな創造の種となってくれます。 その土地の気候、動植物、住む人たち、食べ物といったその場所の全てが作り出す空気感を私は「かをり」と呼んでいます。 たとえ徒歩で行ける場所でも、そこから何か刺激を受け取ったらそれは旅です。 距離の長短ではなく、日常とは違う、自分の人生をより良くしてくれる刺激を与えてくれる場所に行くことを私は旅と呼んで、そこから感じたかをりをお届けします。